僕のコロナ戦記3月分

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シンガポールも54歳に
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3/29(日) 少し心理分析

昨日から甥っ子が泊まりに来ているので地味にうるさい。3歳児に静かにしろと言ってもきかないのは分かるが、朝5時から騒ぎ出すのはキツイ。俺の小さい頃って、もう少し静かにしてた気がするけど?とか言っても始まらない。あとこっちに来てから3週間強、食事内容が良くないのか水分が足りなすぎるのか、軽い痛風発作が右足に起き始めて今朝はその痛みで目が覚めた。数日前からピリピリ言い出していたし、タイガービール飲むとすぐこうなるんだよな、と思いながら今日は水を飲む量を多めにし、食事の量をやや控えめにする。
10時起床、13時過ぎに近くのBPフードセンターにいき、ホッケンミー(黄麺と米線)と餃子麺にTeh Cでランチとする。相方と家から30分かけて歩いた(途中に野生の猪がいてビックリした)。帰り道、色々話しながらF駅まで歩き、マックでソフトクリームとポテトを食べる。帰宅後、しばらく昼寝して晩飯のパスタを作り、義両親と義弟夫妻にふるまう。

3.11の時もそうだったが、有事の際には本当に色々な不確定情報が流れ、僕は恐怖心から本能的にすぐ行動を起こしてしまう癖がある。今回もそれは変わらず、ここ数日の自動思考は「やっぱり東京で踏みとどまって、二人で頑張ってた方が良かったかな」ということ。でも、当初はそうでもなかったがここ数日は本当に東京の情勢が不穏だし、当初の勝手な目論見よりは遅れているけど、感染爆発みたいなことがいつ起きてもおかしくない状況になっている。勿論、僕としてはそういうことがないことを心から願っているが、なんとも政府の動きは頼りないというか、情報も小出しで悪いことを全く言わず、リスクコミュニケーションに尽く失敗しているような、あくまで個人的見解だがそういう頼りない印象がある。

そう考えるとこっちにいる現況の方が良い気もするけど、当地だってリスクもそれなりだし抜け穴もある。外国人である僕が万一の際に果たして満足できる医療が受けられるのか、心許ない気もする。だけど、僕はどちらかというと、一度SARSを経験して大きな動揺を経験しているシンガポール政府の方をより強く信頼している。それは、今回の色々な施策、政府の素早いアクションとその透明性で僕の中では明らかな点だ。

これは別稿で研究するけど、僕はいまだに「〜したらどうするの?」「〜たら/れば良かったのに」思考が抜けない。ストレスがかかる環境にあると、ほぼパブロフの犬状態でこの自動思考が出現する。これがストレス耐性のない両親による刷り込みで、生産性の低い思考であることは分かっている。だのに、物心がつく頃から暴力と恐怖を持って刷り込まれたがために、これを拭い去ることができない。
まあでも、こういう状況にあれば誰でもそれなりに不安とかストレスがかかるのは当たり前なんですけどね。
https://www.nhs.uk/oneyou/every-mind-matters/anxiety/
↑イギリスのサイトだけど、なかなか良かった

何度も言うけど僕は政治家でも首長でも専門家でもない一市民に過ぎないので、今回の件についてマクロ的、あるいは政治的観点から物を見るのは思考実験としては別に構わないかもしれないが、個人レベルで出来ることは全く限られている。そして、このコロナ危機には必ず終わりが来る。危機はあくまで一時的なものだ。必ずトンネルの先に、アフターコロナの世界が僕らを待っている。それまでの期間がどれほどのものか全く想像がつかないけれど(相方は1ヶ月という。LSLは1年かかるという)、その日が来るまで絶対感染しないように気をつけて日々を送る以外に、一個人として僕らが出来ることはない。途中いくつか居場所を変える必要が出てくるかもしれないけれど、あくまでクールに計画し最小労力で実行するだけだ。

今日からニュースソースに触れる時間と機会を激減することにした。特に2流以下メディアのアクセス稼がんかな記事は低質で、無駄に不安を掻き立てるような記事が多いので。しかし、毎日の新規確認感染者数だけはフォローすることにした。ちょっとした観天望気のようなもので。今日の東京は新規60人、シンガポールは70人くらいらしい。どっちも、僕にとってはunlinkedがどれだけいるかが気がかりだ。

制限するとは言いつつ、皆もそうなのかもしれないが、あまり悲観バイアスに満ちた思考ばかりしていると疲れてくるので、希望が持てそうなネタはむしろ積極的にフォローすることにもした。イギリスの抗体検査の話(感染初期・感染済・未感染のいずれかを15分程度でマーカー検査する(指先から採血)。感染済みで抗体を持つ人を最前線ないし社会活動に復帰させて国を回し、最終的には抗体を持つ人々を緩やかに増やして集団免疫を達成する。そのための抗体検査キットを来週以降強力に推進するらしい)、日本の既存薬であるカレトラ(抗HIV薬)、アビガン(新型インフル薬)が有望だという話。この二つはすでに実際の診療で投入され一部で成果を上げている。日本ではそういう既存の薬を重症者に試験的に投与できているから、あるいは死者を低めに抑えられているのかもしれない。

自分も含めてもっと手軽に抗体検査が受けられるようになれば、こんなゾンビみたいな無症状感染者に怯えて外出を控えなければならない日々も少しは変わってくるんだと思う。早く大規模に展開して行って欲しい。ちなみに今日シンガポールでは3人目の死者が出た。RIP。

僕は色んなことに対して斜めに構えて色々と不備をあげつらう人間だが、不思議なことに人類全体の叡智に関しては全く全幅の信頼を置いている。必ずこのゲームの流れを変えるinventionがやってくる。その福音が一日も早くもたらされることを心から願っている。そして、一人でもこの未知の敵に苦しめられる人が少なくなりますように。

3月30日(月) 涙の一日

志村けんが亡くなった。先週、感染の一報を聞いたときに年齢と既往症から判断して正直「これはだめかもわからんね」と思っていたので、あまりショックも受けないかなと一瞬考えたのだが、しばらくしてから猛烈に涙が出て来た。なんというか、僕らの世代だとカトちゃんケンちゃんごきげんTVとかバカ殿とか、最近だと動物園とか、なんだかんだ言ってもずっと見て来た大御所芸人だもの。とても寂しい。こんなつまらない流行り病でまた死ぬ必要のない人が死んでいくーたとえそれなりに高齢者だとしても、まだまだ生き続けることは出来たはずなのに。もっと後で、もっと穏やかに旅立って欲しかった。

日本政府は一体何をしているのだろう。客観的に見ても緊急事態宣言を出して早急に事態を立て直す必要があると思うのに(今日は日本医師会からも要求されてた)、わざわざ時間を割いて夜7時にライブ中継を見た小池知事の会見も「やってます」感しか感じられず、「で、どの施策で結局コロナに対する劣勢を盛り返すわけ?」とガッカリするだけ。どうせロックダウンするなら、早ければ早いだけ無用の犠牲者が減ると思うんだけど、本当に見ていて歯痒い思いしかしてこない。財政も経済も大事だと思うけど、早く決断してやっちゃってくれないだろうか。今日笑ったのは、Lineと厚生労働省が組んで8300万人のLineユーザーを対象にオンライン調査をやるんだそうだ。「今の体温は何度ですか?」とか、「体調は悪いですか?」みたいな設問に答えて、全国の健康状況を把握するんだと。悪いジョークだ。東京都もbotを使ってQ&A形式で対応するアプリを開発したって都知事が言ってたけど、botやLine調査で陽性判定出るのかな?他にもっとやらなくてはならないことがあるんじゃないか?

さて自分の話。今日は義両親が休みで、お昼にチキンライスを買って来てくれた。相方には西洋料理(ステーキセット)。とりあえず義家族は慢性鼻炎持ちが多くて、四六時中くしゃみと咳をしている。僕はここに置いてもらえるだけで感謝なので何も言う立場にはないのだが、正直ここ数週間の生活で他人の咳にはかなりセンシティブになっているので、モヤモヤが溜まるのはもうどうしようもない(というか、配偶者の実家に1ヶ月同居するなんて、普通の家庭で普通の人間だったらとても耐えられないだろう)。僕は30代の頭にこの家に一年間居候していたからまだマシなんだけど、でもそうは言っても溜まってゆくストレスも昂じて、今日は必要以上に涙を流すようにしたらかなりスッキリした。自分で意図的に涙を出せるようになったことは、僕が30代で現実をcopeしていく上で身に付けた自然の免疫反応のようなものだ。

あと、少し自分的に懸念だった滞在ビザ問題、相方がわざわざ管理局に電話して確認してくれた。担当者は事情を理解してくれ「東京とシンガポールの状況をモニターしながら、日にちが近づいたらまた申請してみて」と優しく言ってくれた。最後には「Take care!」と言ってくれたらしい。そうだ、僕は一人じゃなくて助けてくれる人がたくさんいる。また涙が出て来た。もっと気分が楽になる。

そして今日もう一つのイベント。夜8時に、日夜頑張っているシンガポールの医療関係者にむけて、皆というか有志の人々がベランダというか内庭に面した部屋から拍手喝采、applauseを行う光景をiPhoneの動画に収めた。そしてまた涙ぐむ。人間も捨てたもんじゃないというか、なんかいいよね。僕みたいな根性がひん曲がった人でも、こんな素直な涙を流せることが意外だ。

今日は終日涙に暮れた1日だった。
けど、でも決してネガティブな訳ではなくて、泣きながらも心は前向きだった。RIP。

3/31(火)少し気分的に盛り返した日

昨日は自分のメンタル的に大変だったので、持ち直すために今日は行動パターンを変えた。まず朝起きて家の掃除。全体を念入りに掃除機で綺麗にした後、漂白剤を薄めて共用部のドアノブ等をきちんと消毒する。ついでそのままランニングへ。走ったり歩いたりを繰り返して50分、5km程度。途中でBホーカーにて食事を買い(いつものローミーとエビめん)、帰ってからシャワーを浴び食事。それから昼寝。ネットでの作業もきちんと行って、夕方から相方と散歩2時間、Teh Cを途中飲んで帰る。こうやって書いてくると実に健康的だ。いいなぁ。

走りながら、過去数日間の心の揺れを分析してみた。

・まず、「自分の仕事」「他人の仕事」「神の仕事」の3つの区分けが出来ていなかった。自分がコントロール可能なのはもちろん「自分の仕事」のみであり、それはつまりこの状況下においては①なるべく不要不急の外出はしない②知らない他人との接触を避ける③手洗いうがいの徹底、この3つしかない。数日前に心配していたような、「もしかしたら買い物で感染るかも?」「歩いてても感染るかも?」というのは神の仕事の領域だ。僕にはコントロール出来ない。人事を尽くして天命を待つ。現実はいつも思っているよりも優しい(悪いことはそうそう起きない)。そういう心持ちがないと、人は現在のような不安定な状況下で強く生きていくことが出来ないのだ、と思い知った。

色々な悪いニュースが毎日次々と届けられる。今はSNSの時代だから尚更ダイレクトにリアルタイムでやってくる。大戦中であれば風の噂でなんとなくしか聞けないような前線の惨状が、現地の医師から警告を込めて我々に届く。
しかし、だ。前項で書いたようにそれは「他人の仕事」でしかない。関係ない訳ではないし、関心は寄せねばならないが、しかしMy businessとは違うのだ。前線の惨状に心痛めることが必ずしも銃後の我々の生活にプラスの影響を与える訳でもない。むしろマイナスが多い。なので、積極的に明るいニュースを探すことにしている。今段階ではBCG接種、アビガン、徹底的な抗体検査による感染証明書あたりが良いニュースだ。それで「早く良くならないかな」と前向きにワクワクすることにした。妄想が現実世界よりリアルである、という自分の特性を逆手に取ったハッキングだ。運動したことによる良好な体調と、この前向き思考ハッキングで僕の今日一日は頗る体調が良かった。

備忘メモとして、やはり黄麺は体に合わないらしくすぐ下痢になる。夜は散歩後、時間差で家族と別にメシを食ったがのんびり出来て良かった。キッズとの接触も最低限で、これならストレスもたまらず生活できそうだ。あ、あとカードの保険も3ヶ月で1000万カバーしてくれる。まずはこれで一安心、と言ったところか。

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