【福島県シンガポール通信第09回】ベトナム投資環境視察ミッション同行(活動支援)2007.10.29‐11.3

福島県シンガポール通信

(本稿は2007年に福島県国際課HPに掲載された原稿を再構成したものです)

県主催の投資ミッションに参加

去る10月29日から11月3日までの6日間の日程で、福島県と福島県国際経済交流推進協議会が主催し、JETRO福島との共催で開催された「ベトナム投資環境視察ミッション」一行が、ベトナムのハノイ、ダナン両市を訪問しました。

ベトナムは当事務所の活動支援地域であり、事前に県から活動支援依頼を受けていたので、当事務所から私が活動支援に同行し活動のサポートをすることになりました。一行は県商工労働部から職員2名、そして一般の参加者の方12名に私の計15名です。

皆さんは福島からソウル経由で現地入りされるということで、私もハノイで現地合流すべくシンガポールを午後2時半に発ち、ベトナム航空VN740便でホーチミンを経由しハノイ入りしました。

初ベトナム

以前どこかで書いたかも知れませんが、私は高校時代に学校の研修で一度イギリスに10日間行かせてもらったきり(リンクを参照)で、それ以降一度も海外に出ないでクレアシンガポール事務所に赴任した人間です。よってベトナムも当然初めてでして、かつての越南国、コーチシナ、フランス領インドシナにベトナム戦争…世界史で覚えた程度の知識しかありません。事務所に赴任してからは折りに触れ知識を得るようにしていましたが、チャイナプラスワンとして注目される今日この頃ですから、ぜひ一度現地に行って見聞を広めてきたいと思っていましたので、喜んで出かけた次第です。

密度の濃い行程と訪問先

このミッションは、基本的には

・現地の政府関係機関(投資関係の機関が多い
・JETROの現地事務所
・各現地工業団地

を回り、福島県から進出している企業の工場を中心にベトナムの経済事情、投資事情を視察することが大きなポイントでした。一つ一つの訪問先の話をするととてもここでは書ききれないのですが、正味4日間のうちに17カ所を回ったといえば、その日程の充実ぶりを分かっていただけるかと思います。

駆け足に近い行程

色々と回った中で印象に残ったうちの一つが、とある専門学校の学習風景です。この学校では、日本の工場や企業で即戦力となるベトナム人の育成に力を入れていて、ITや専門技術を始めとするいわゆる「手に職」的な部分と、それに伴う技術面に重心を置いた日本語教育に特化して集中的な授業を行っていたことです。

日本語授業はハイレベル

これだけの内容を履修して就職市場に出てくるわけですから、確かに投資先というか雇用者側にとっては魅力的なことでしょう。一般に、ベトナム人は非常に勤勉だということで、今回の視察の際にも現地の人や工場を見学してそのことは実感出来ました。これから様々な発展の可能性を秘めた国であることがよく分かります。

みんなペラペラです

街並みが興味深い

また、街を見ていてすぐ気が付くことですが、やはりかつてのインドシナ時代の影響なのか、建物がなんとなくおしゃれです。フランス統治時代の名残だと思われますが、一方でそれより古い時代には中国の版図の一部として中華文明の影響を強く受けていた国ですから、どこか中華風な感じも受けます。さらに、最近では社会主義国ながら経済が大きく発展しているために、道路を始めとして近代的な部分も混在していて、ホーチミンやハノイのような大都市は見ていて飽きさせないものがあります。

農村に突然出現するフランス風の建物

また、視察の途中でダナン近郊にある、街全体が世界遺産に指定されているホイアンという都市を訪れました。

まさに”日本橋”

ここは、17世紀に徳川幕府が鎖国政策を開始するまで、日本人町として栄えた都市でその面影が町のあちこちに点在しています。上の写真はその中でも特に有名な日本橋です。

最後に

今回の同行では、参加者の皆さんが活動する上でフライトのリコンファームや行程検討、空港内の案内など色々とお役に立てて良かったと思います。無事ミッションが終了してほっとしました。またこういう案件が県(特に地元である福島県内の市町村)から来てくれることを願っております。
また、参加者の方々には楽しい話等聞かせていただき、とても勉強になりました。
ここをお借りしてお礼申し上げます。
(了)

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https://schliemann.tokyo/fukushima-tsushin-10/

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