2015年ははっきり言って、国内海外を問わず出張の記憶しかありません。ここまで家を空けたことは今までそうそうなかった気がします。そんな東奔西走の1年を締めくくる、中国のIT都市杭州への出張です。
やってきました初冬の杭州。しかし大気汚染が酷い
今回の出張は、以前から弊社が扱っている米国の某液体窒素装置メーカーの機材を、中国のエンドユーザーの工場に導入するにあたり、設置と技術指導を行うために企画されました。なかなかうまく日程が決まりませんでしたが、年末で土壇場になって急遽決まった、約一週間の出張です。
初日、NH929便で成田から杭州に向かいます。およそ3時間半の日程ですが、この日はいつになく富士山がキレイに見えました。すっぽりと雪をかぶる直前の霊峰も、また格別の眺めです。

これで日本ともしばしのお別れ
そして無事杭州の国際空港に到着したわけですが、すでに街は結構曇っています。色々調べてはきましたが、これはなかなかのレベルのようです。シンガポールのヘイズで慣れているとは言え、これからの1週間が思いやられます。
杭州は中国有数の発展都市。交通機関はとても便利
さて、今回同行する同僚社員は、以前ボストンにも一緒に行った営業さん2名と、エンジニア1名です。彼らはあまり中国に来たことはないようなので、ホテルの手配やら滞在中の通訳も含め、全般的に僕が色々お世話をすることになります。
ホテルの最寄り駅は文泽路という名前で、近辺にはショッピングモールや住居が立ち並ぶ、これから発展しそうな地域です。工場に近いということで現地側で手配してくれました。荷物を部屋に置き、早速街歩きに出かけます。

街角の風景
街を行く人のファッションも極めて現代的で、どちらかというと若い人が多い地域な印象です。後で調べたら、近くに学校があるのでこの駅の周辺は若者が多いとのこと。ファストフード店が多いことにも納得がいきました。

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仕事は問題なく終わり
工場の立ち上げ期なので、僕らが作業できる時間というのは割と限られていて、他の設備が準備出来次第、現場にすぐ駆けつけるような状況でした。なので結構待機時間が長かったのですが、それでも現場に入れば慣れたもので、必要な指示を出しながら機材をセッティングしていきます。
工場に数度行った時点で、問題なく機材の設置を行うことが出来ました。あとは必要な圧縮空気やタンクからの液体窒素がきちんと供給さえされていれば、通常通り生産ラインでこのシステムの本領を発揮できる流れです。

現地従業員に操作を指導
杭州といえば西湖、西湖といえば杭州
さて僕の出張的には珍しく機材の設置も問題なく進んでいるので、それなりに空いた時間も発生します。せっかくこの古都にやってきたのですから、時間は有効に使わなければなりません。ということで、空き時間が出来る度に地下鉄で市の中心エリアに出かけます。

西湖のほとり
杭州といえばやはり西湖は切っても離せません。幸いちょっとだけ天気が好転した日があったので、湖の周囲を少し歩いてみました。色々な詩に詠われてきた西湖ですが、確かに雰囲気があるというか、周辺の植生もあってこれぞ中国的な雰囲気を強く感じます。
ある一角に行くと、スタバがあったり瀟洒なバーがあったりと、非常にお洒落な雰囲気のお店が湖に面して建っていて、秋の風情と相まってとても居心地の良い観光スポットになっています。アリババを始めとするIT企業の多くがここ杭州を本拠地としているそうですが、なるほど他の中国の都市に比べると、よりアメリカのIT都市などに近い感覚で生活できる街であるように感じました。
ついでに、あの蘇東坡が作ったといわれる蘇堤にも行ってみました。

蘇堤
ショッピング街、河坊街を歩く
次に杭州の観光ストリートである河坊街にやってきました。

街一番の観光地
ここには関帝廟があったり、歴史的なモニュメントが置かれているなど、杭州の中でも観光客が多く訪れる目抜き通りとなっています。僕はこういう、典型的ないかにも中国な場所に来ると楽しくなってしまうので、時間を忘れて通りを散策してしまいました。
街中には布袋さんがいて、みんなペタペタ触っていくのはどこも変わらない風景です。

大迫力の布袋さん
お寺巡り
杭州市内には多くの仏教寺院があります。時間制限があるのでゆっくりは見て回れないのですが、駆け足で色々な寺を参拝しました。

お寺の入り口には改札が
お寺の風景って、意外と日本も中国も同じですよね。

参拝し焼香する人々
この霊隠寺は空海ゆかりの寺ということで、彼の立像もありました。
この他、市内にある岳飛記念館に行ったり、
六和塔に上ったり。
細かく紹介していくととてもスペースが足りないので割愛します。
魯迅の故郷、紹興にも遠征
そして今回の出張中、工場側の対応が出来ずに一日空白の日が出来てしまったので、これ幸いとばかりに少し足を伸ばして魯迅の故郷である紹興にも行ってきました。杭州東駅から、中国の新幹線=高鉄に乗って紹興北まで、そこからバスで1時間程度の距離です。さすがに空き時間に軽く来れる場所でもないので、一日仕事になりました。

街の入り口に大きな看板が
まずは魯迅記念館や彼の生家を訪れて、近代中国を代表し日本とも縁がある文豪の生涯を偲びます。
そして、紹興といえばもうこれですね紹興酒。街中で、つまみと一緒に飲ませてくれる店があったので午前中なのに入ってしまいました。

手前の黒い椀が紹興酒
紹興ではこの豆と一緒に酒を飲むのが定番らしいです。もう一つ定番の臭豆腐も一緒に注文。匂いは強いですが、食べてみると全然問題ありません。むしろ美味しい。他にも観光客と思しきおじさんたちが思い思いに酒を傾けています。(この後声をかけられて一緒に飲みました)
以上、短いながらも満喫できた中国の杭州出張記でした。
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